26歳の地図
僕は小学校6年から尾崎豊を聴いている。
もちろん、全く世代ではない。
友達にも尾崎を聴いている人はいなかった。
僕の多感な10代には、いつも尾崎の音楽があった。
その頃、よく聴いていたのは尾崎が10代で発表した3枚のアルバム。
青春時代の苦悩や葛藤、自分の弱さ、喜びや愛を綴った歌詞に僕はとても共感した。
「弱さを見せることはカッコ悪いことじゃない」ということ教わった。
どんなときでも『僕は僕』というアイデンティティーを持つということ教わった。
間違いなく尾崎は、僕の人生観に大きな影響を与えている。
昔はよく尾崎が10代で発表した3枚のアルバムを好んで聴いていた。
その頃の僕はまだ、尾崎が20代で発表した3枚のアルバムには魅力を感じなかった。
しかし、僕が20歳を超えて、その3枚のアルバムが輝きだした。
20歳を超えて芽生えた新しい感情があるのだろうか。
とても魅力的な曲ばかり。
なぜ、今までこの曲たちを聴いていなかったのだろうと反省した。
いつまでも変わらない輝きを放つ名曲がある一方、
年を重ねて初めてその魅力がわかる曲もあるのだろう。
音楽ってものは本当に飽きさせないよね。
尾崎豊は26歳でこの世を去った。
僕は今週、26歳の誕生日を迎える。
とうとう、尾崎と同い年になってしまった。
とても不思議なものだ。
僕が尾崎を知ったときは、もう尾崎はこの世いなかったのに。
僕は『26歳の地図』をどう描いていくのだろう。